AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン (ヒューテック錬金プロジェクト)で稼げる?
こんにちは、omochiです。
今回検証するのはAI搭載ヒューテックロボ搭載パソコンです。
主な作業はクリックのみで、初心者でも月30万円以上稼ぐことができるAIを搭載したパソコンを、先着100名限定でプレゼントするという情報が入りました。
ノーリスクで再現性の高い物販とのことですが、本当に稼ぐことができるのでしょうか。
AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン とは?
ランディングページが3つ用意されていましたので、合わせた内容で検証をすすめます。
引用元:https://sakamoto999.com/hu-tech/lp/lp1n/
引用元:https://sakamoto999.com/hu-tech/lp/lp2n/
楽天×メルカリ×ヤフオクを組み合わせた全く新しい手法で稼ぐシステム「ヒューテックロボ」を搭載したパソコンを、多くの人を幸せに導くべく無料で情報公開し、100名限定で提供するというのがオファーの趣旨となります。
ヒューテックロボとは、大手企業を20年勤めたエンジニアが開発したAIシステムのことで、未経験者や初心者でも安定収入を確保することができ、ノーリスクで再現性が高いという特徴を持っているのだそうです。
作業内容は、スキマ時間にAI搭載ヒューテックロボ搭載パソコンをクリックするだけという簡単なもので、初月で30万円、わずか数ヵ月で月100万円以上を稼ぐことができるのだとか。
ビジネスモデルは楽天で仕入れた商品をメルカリとヤフオクで販売すると記載されているので物販だと思われます。
しかし、楽天で購入できる商品をメルカリやヤフオクで高値で販売して利益を出せる根拠について、3つ用意されているランディングページのどこにも説明がありません。
また、圧倒的な金額とスピードで稼ぐことの証明として実績を掲載しているのですが、
オファー主は「偽造などではなく全て本物」と主張していますが、やはりこれはただの画像に過ぎず、証明するデータとしては信頼できないです。
特定商取引法に基づく表記
特定商取引法(特商法)とは、消費者トラブルが生じやすい特定の取引を対象に、事業者が守るべきルールとクーリング・オフ等の消費者の利益を守るルールを定めた法律です。
有料の商材やサービスを販売するにあたり、販売者は主に
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 販売価格、送料、その他かかる費用
- 代金の支払い方法
- 支払い時期、商品の引渡時期
- 返品・返金などに関する規定
- 表現、及び商品に関する注意書き
- 個人情報の取り扱い
などの項目を記載する必要があります。
会社名や住所などを調べることで、実体の有無、過去の実績や口コミ・評判が分かります。
また、怪しい情報商材はランディングページと特商法とで記載内容が矛盾しているケースが多く見られますが、特商法の記載内容が優先されますので、ランディングページの「〇〇万円稼げる」「返金保証あり」といった謳い文句を鵜呑みにしないよう注意が必要です。
特商法がしっかり記載されているからといって稼げる保証があるわけではありませんが、記載の有無が信頼性を判断する材料となりますので確認することを強くおすすめします。
AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン の特定商取引法に基づく表記は?
販売事業者名 | 株式会社BANKER6 |
所在地 | 愛知県名古屋市名駅2丁目9–14 第15平松OFFICE3F |
TEL | 052-756-3733 |
代表者または運営統括責任者 | 下田 隆 |
連絡先/ホームページ | http://banker6.biz/ |
販売価格帯 | 0円 |
販売会社の株式会社BANKER6については後述します。
AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン 登録後の流れ
ランディングページからメールアドレスを登録すると、続けて公式LINEの登録を促されます。
登録後、誘導されるセールスレターと3本の動画により、ビジネスモデルが無在庫転売による楽天ポイントせどりであり、AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコンを利用するためには有料コミュニティ「ヒューテック錬金プロジェクト」への参加が条件であると説明されます。
参加費用は通常価格398,000円(税抜き)のところ、募集開始4時間以内に申し込みで298,000円(税抜き)、一括払いの申し込みで248,000円(税抜き)とのことで、AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコンがプレゼントで付いてくる他に、33万円相当の参加者特典、さらに先着順により最大55万円相当の先着特典が付いてくるとあります。
なお、サポート期間6ヶ月の間にカリキュラムを全て実践したにも関わらず一切売上が上がらなかった場合に参加費用を全額返金する保証が付いているとのことです。
AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン (ヒューテック錬金プロジェクト)の問題点
「参加費用は高額だけどパソコン本体料金と参加費用相当の特典が付いてくるならコスパがいいのでは?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、申し込み受け付けの段階になっても信憑性のある実績を示しておらず、参加をおすすめできない問題点が複数見られました。
商品データの無断流用
ヤフオクやメルカリに出品する際に必要な商品説明文や画像を、ヒューテックロボを使って楽天市場から取得すると説明していますが、店舗の許可なく流用するためトラブルへ発展する恐れがあります。
また、商品データの取得にツールを使うことは、楽天ショッピングサービス利用規約の禁止事項に当たります。
第7条(禁止事項)
(7) 当社の事前の許可を得ることなく、自動化された手段(自動購入ツール・ロボットなどこれらに準ずる手段)を用いて商品を購入すること(商品ページ上の情報取得等を含む)
自動出品ツールは規制対象
メルカリやヤフオク(ヤフオクは運営に認められた一部のツールを除き)では、ツールを使用した自動出品を禁止しています。
弊社が提供するインターフェイスとは別の手法を用いてサービスにアクセスすること
引用元:メルカリガイド-その他、不適切と判断される行為(禁止されている行為)|mercari
2. 出品ツールを用いた出品行為および出品ツール販売業者の取り締まり
メルカリでは、出品時に手元にない商品の出品を利用規約上禁止しております。昨今、「出品ツール(メルカリに自動で出品を行うソフトウェア等)」を用いていわゆる「無在庫転売(手元にない商品を販売する)」を行い、ユーザー間でトラブルとなるケースが増加しておりますが、健全なマーケットプレイスを維持していくためにメルカリでは出品ツールの利用を禁止し、出品ツール等を販売する業者への対応も順次進めております。
また、出品ツールの販売業者には個別に警告を行い、販売サイトの閉鎖やツール販売の中止をさせています。今後もこのような販売業者に対しては、断固とした措置を取って参ります。
引用元:プレスリリース-利用規約違反行為に対する取り締まり強化について|mercari
A.出品者の禁止行為
26. 自動的に出品するツールや、それに類するプログラムの利用、またはそれらに類する行為によって出品すること(当社が特に認めた場合を除きます)
ヒューテックロボは、人が作業しているように見せる人的疑似機能などを備えているため、アカウント停止のリスクが抑えられるとしていますが、運営者側も厳しく取り締まりをしているため、出品ツールの使用が発覚する可能性もゼロではありません。
無在庫転売はハイリスク
無在庫転売についてはメルカリ、ヤフオクともに禁止されています。
メルカリでは、手元にない商品の出品を禁止しています。
商品が手元にないことで、商品に関する質問に答えられない、配送できない/遅延するなどのトラブルを避けるためです。
また、他社のECサイトから購入者宛に直接商品を発送することや、配送代行サービスの利用も禁止しています。
事務局が禁止行為・出品物に該当すると合理的な理由に基づき判断した場合は、取引キャンセル・商品削除・利用制限などの措置を取る場合があります。
引用元:メルカリガイド-手元にないもの(禁止されている行為・出品物)|mercari
A.出品者の禁止行為
8. 商品の現物が手元にない状態で出品すること
現物が手元にないとは
・メーカーなどから直送されるもの、落札後に発注するもの、取り寄せが必要なもの、商品入荷後に落札者に発送するものなど、在庫がない状態での出品と当社が判断するもの
・商品代金が未払いのもの、入札前に在庫確認を求めるもの、落札後に在庫切れだった場合の条件があるなど、商品の現物が手元にないことを示唆するものも含みます
引用元:ヒューテック錬金プロジェクト
AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン (ヒューテック錬金プロジェクト)の手法は、メルカリやヤフオクで売れてから楽天で仕入れるため、在庫リスクがないという点からノーリスクだと謳っていますが、無在庫転売は、取引成立後のタイミングで仕入れ先の在庫が切れて取引をキャンセルせざるを得ないケースが発生しがちなことから、運営へのクレームなどにより規約違反が発覚する恐れがあります。
しかも、楽天から購入者に商品を直送するとのことなので、検品や梱包の不備の他、箱や送り状、同梱される納品書から規約違反が発覚するケースも考えられます。
規約違反が発覚すればアカウント停止、最悪の場合強制退会となり売上金が没収されることもあり得ることから、無在庫転売はノーリスクどころかハイリスクだといえます。
利益を出すのが難しい
AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン (ヒューテック錬金プロジェクト)で稼げるとする理由の一つとして、楽天で仕入れることでポイントが貯まることを挙げていることから、利益を得る主な手段は楽天ポイントせどりであると思われます。
楽天ポイントせどりとは、楽天のポイントアップ制度を活用してポイント還元率を上げたうえで仕入れを行い、大量のポイントを得ることにより実質的な仕入れ値を下げて利益を出す手法となります。
ポイント還元率を上げるためには、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の条件を満たすほか、スーパーセールやお買い物マラソンのショップ買いまわりキャンペーン、ワンダフルデーや0と5のつく日などのポイントアップキャンペーンに参加したり、楽天スーパーDEALのポイントバックを狙うことが必要になってきます。
各種キャンペーンは期間が限定されているため、通常の楽天ポイントせどりではキャンペーン期間にあわせて仕入れを行いますが、無在庫転売だと仕入れタイミングをあわせることが難しくなります。
仕入れタイミングをあわせることが難しいとなると、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の還元率に頼ることになるのですが、SPUを上げるためには楽天カードや楽天モバイル、楽天保険などの楽天サービスを複数利用し条件を達成しなければいけません。
比較的簡単に達成できる条件もありますが、還元率を上げるために不必要なサービスを利用してコストを上げては本末転倒です。
引用元:ヒューテック錬金プロジェクト
プロジェクトの参加者特典「収益倍増極秘ポイント裏技(5万円相当)」の説明文に
“ある裏技”を使うことで44倍にまでポイントを増やすことができます。
この裏技をしっかりと使って圧倒的にポイントを獲得して利益率を大幅に増やしていきましょう。
と記載されています。
44倍というのはスーパーセールやお買い物マラソンの開催期間中にのみ適用される倍率で、その内訳は、
- 通常ポイント1倍
- ショップ買い回りキャンペーン+最大9倍
- 各ショップ個別のポイントアップ+最大19倍
- SPU(スーパーポイントアッププログラム)+最大15倍
となっており、ショップ買いまわりキャンペーンで倍率を上げるためには複数の店舗から仕入れなければなりません。
また、各ショップ個別のポイントアップについてもポイント19倍も設定しているショップはそれほど多くはありません。
44倍まで還元率を上げるのは通常でも簡単なことではないのに、ましてや無在庫転売で条件を達成するのはとても厳しいです。
楽天ポイントせどりは比較的簡単に始められることからライバルが多く、ポイント還元率を上げるのが難しい無在庫転売では値下げ合戦において不利な立場であることからも、無在庫転売と楽天ポイントせどりの組み合わせで利益を出すのは厳しいと考えられます。
ちなみに、前述のポイント裏技は、楽天公式やポイントアップについて詳しく解説しているサイトを見ればわかる内容で、裏技でもなんでもありません。
そのような情報を5万円相当だとしているので、参加者特典33万円相当や先着特典最大55万円相当という価格設定も質に見合っているのか怪しいです。
全額返金保証はあってないようなもの
ヒューテック錬金プロジェクトには全額返金保証がついているのですが、返金条件が、
本サービス及び関連サイトで提供したノウハウ通り、他会員と同様に情熱をもって素直に真摯に本クラブビジネスを180日間実践したにも関わらず、一切売上が上がらなかった場合。
となっています。
しかし、「一切売上が上がらなかった場合」については、ひとつでも商品が売れれば利益がマイナスでも返金条件から外れてしまいます。
また、全く商品が売れなくても、「他会員と同様に情熱をもって素直に真摯に」をどのように判断するのか運営側のさじ加減次第で、最悪「売上が上がらないのはノウハウどおり実践してないからだ」と言いくるめられ返金に応じてくれないかもしれません。
株式会社BANKER6の評判がよくない
販売会社である株式会社BANKER6は、情報商材業界で要注意人物として挙げられる坂本よしたか氏と関わりがあり、過去に怪しい商材を複数出していることから評判がよくありません。
【過去に検証したオファー】
LINE錬金アラート (LINE×メルカリ) MIZUHOのコピペ副業は稼げる?
これらについても、未だに稼ぐことができたという声は聞こえてきません。
ヒューテックロボについて
こちらはセールス動画のAI搭載ヒューテックロボ搭載パソコンを操作しているシーンです。
登場人物は、右がヒューテックロボ開発者の伊藤健吾氏、左がインタビュアー大森淳弘氏です。
「ヒューテックロボを起動します」のセリフ後起動したツールのタイトルバーには「KAMIKAZE」と表示されています。
このKAMIKAZEを調べたところ、同様のツールを紹介しているページにたどり着きました。
このページではツールのことを物販流通支援システム(PDSS)と紹介していますが、ラベルが一部違うもののタイトルバーは「KAMIKAZE」となっています。
PDSSを開発し物販コミュニティを販売しているのは“浅倉慶司”という人物です。
そして、この人物は、有料コミュニティ「ヒューテック錬金プロジェクト」の特定商取引法に基づく表記に運営者として記載されています。
ここで伊藤健吾氏と浅倉慶司氏のプロフィールを見比べてみましょう。
伊藤健吾氏のプロフィール
- 頭文字にCのつく一部上場企業でエンジニアとして20年間勤務
- プロジェクトリーダーとして多数のプロジェクトを成功させた
- 某超有名新聞社とのジョイントベンチャーを成功させた後、独立
- プロフィール締めの文章
「サラリーマン時代は出世をするための
同僚との「競争」に疲れ果てた毎日を送るが
独立してからは共に奏でる「共奏」をテーマに
AI搭載ヒューテックロボを世の中に広めて
収入に困っている多くの方を幸せに導いている。」
浅倉慶司氏のプロフィール
- キヤノンのIT部門で20年の経験を持つ
- プログラマー、SE、プロジェクトマネージャを歴任
- 最後に担当した案件はNK新聞社の基幹システム刷新業務、その後独立
- エステサロン事業、物販事業、IT支援事業を運営する経営者となる
- 掲載誌の見出しに「競争ではなく共奏を実現」
伊藤健吾=浅倉慶司
同じツールを紹介し、外見や経歴が類似しており、キャッチフレーズが双方「競争ではなく共奏」となっています。
また、ヒューテックロボの実績画像は、ココナラのPDSS販売ページに掲載している実績画像を流用していることも確認できました。
これらのことから伊藤健吾氏と浅倉慶司氏は同一人物だと考えられます。
浅倉慶司氏が販売しているKAMIKAZE物販コミュニティは、コースにより30万円、50万円(ともにサポート1年間)の価格設定となっており、PDSSはソフトウェアとして配布しています。
コミュニティ費用が高額なうえ、「パソコンを触ったことがない方」を申し込み対象外とし、パソコンの基礎知識を持っている人に限定して販売していたため、思うように売れなかったのではないかと思われます。
そこで今回のオファーでは販売対象をパソコン初心者にまで広げるため、ツールをインストールしたパソコン本体を配布することにしたのでしょう。
浅倉慶司氏が伊藤健吾と名乗ってオファーを出した本当の理由は定かではありませんが、ヒューテック錬金プロジェクトとKAMIKAZE物販コミュニティでサポート内容や期間に違いがあることが関係しているのかもしれません。
まとめ
- 稼げると一方的に主張するのみで信憑性のある実績を示していない
- 販売会社株式会社BANKER6が過去に手掛けた案件の評判がよくない
- 商材が高額の参加費用に見合った質があるのか怪しい
- 無在庫転売と楽天ポイントせどりの組み合わせで利益を出すのは難しい
- 手法が規約違反に触れるためアカウント停止などのリスクがある
ヒューテックロボ(PDSS)は商品データの抽出、自動出品を行う支援ツールであり、誰でも簡単に月30万円以上稼げるような夢のツールではないことは確かです。
したがって、わたしはこの「AI搭載ヒューテックロボ搭載パソコン (ヒューテック錬金プロジェクト)」をおすすめしません。